「耳なし芳一」(安倍なつみ出演)(4/14)

先週の日曜日に見に行きましたが、なかなか感想を書けず1週間経ってしまいました(汗)


会場の神奈川芸術劇場は2011年1月に開館したばかりの新しい会場で、とても舞台が見やすかったです。内容的には、先日書いた通りとても面白い舞台でした。また、私が見に行った回は、公演後に演出の宮本亜門さんのアフタートークショーがありました。そこでいろいろな話が聞け、なるほどと思う部分が多かったです。


(以下、全公演終了していますが一応隠しておきます。)









今回の舞台は、「耳なし芳一」の原作を基に、主人公の芳一と作者である小泉八雲ラフカディオ・ハーン)の姿を重ね合わせる形で脚色を加えたストーリーでした。
霊的な(あいまいな)ものの存在、人は生かされているという考え方、耳にお経を書き忘れるくだりの原作との違い、といった(演出の)宮本亜門さん流の解釈の与え方が興味深かったです。


宮本亜門さんの演出はかなり細かいところまでこだわるそうで、その中の一つとして、照明について挙げていました。ギリギリまで暗くするように照明さんに要求して、照明さん泣かせ。でも、照明に限らず今回のスタッフはそういうチャレンジに面白がって挑戦してくれる人ばかりだとか。
人形に関してもいろんな苦労があったそうです。その中で、人形の動かし方については、既存の人形劇ではしっくり来るものが無く、自分達で一から試行錯誤しながら考えたそうです。


なっちは安徳天皇役で、前半は安徳天皇の人形を操り、途中でなっちが安徳天皇になって演技をしていました。この人形から実体へ変化する部分も面白い演出だと思いました。
安徳天皇を操っていた3人の黒子でなっちだけが顔を出していたことについて、私はアフタートークで観客から質問が出るまで特に意識していませんでした。その質問に対する回答は、文楽の役者の表情から人形の感情を推測するという部分を意識したとのことです。また、公演開始直前までは顔を隠していて、ギリギリで顔を出すように変更したそうです。(ゲネプロの記事での写真では顔を隠しています。)
http://www.tvlife.jp/2013/04/17/5141


今回は、個人的には今まであまり見たことが無い、日本文学を題材にした作品でした。そういう意味で内容的な興味があったので前言を翻して(汗)見に行ったのですが、見に行って良かったです。見に行った直後に書いていればもう少し感想を書けたと思うのですが、1週間経って忘れてしまった部分も多いので、今回はこれぐらいで(汗)