なっちコンの曲中に「なっちコール」は必要か

不要である。それが私の考えです。


一応こちらも隠しておきます。



私が娘。コンやなっちコンに行き始めた2004年頃、「晴れ 雨 のち スキ」Bメロでのメンバーへのコールはいらないのではないかという意見があったことを記憶しています。なっちコンにおいては、音楽が全編生演奏になる(2007年春「ヴァンサンク」)のと同時期にコールは無くなりました。私なりにその原因を考えると、生演奏となって落ち着いた雰囲気で歌を聴きたいと考える観客が多数を占めたからなのではないかと思います。


ただ、アップテンポな曲(今回で言うと「甘すぎた果実〜だって 生きてかなくちゃ」)では、その盛り上げ方は今も昔と変わりません。コンサートの形態が、(例えば娘。コンのような)一緒に汗をかいて盛り上がろうという方向から、音楽を聴かせる方向に向かっているにもかかわらず。


コンサートを盛り上げる方法としてどこまで許容できるかという範囲は人それぞれだと思います。クラップでPPPHは?、合いの手で「Fu〜」とか言うのは?、そもそも(演者側に要求された時以外の)クラップ自体必要なの?、といろいろな基準があると思います。
ただ、今回の場合で考えると、その中でも「甘すぎた果実〜だって 生きてかなくちゃ」のBメロでのなっちコールは、応援と称してその歌の雰囲気を壊すことに他ならないと感じます。あまりにも曲の流れを無視したコールで、どう解釈しても曲の流れとは混ざり合わない異物のような感覚を受けます。正直、私が今回のコンサートの中で一番テンションが下がったのがこの時です。


なっちはMCでよく「今日は盛り上がっていきましょう!」と言っています。しかし、その「盛り上がり」の意味するところが、コンサートの雰囲気を壊すようなただ騒ぐだけの盛り上がりを意味するのであれば、それは、安倍なつみという歌手が歌を通して伝えようとしていることと比べて、あまりにもレベルが低いのではないかと私は思います。


歌以外の部分で声援を送るのは、コンサートの雰囲気という点では問題は無いと思います。ただ、歌を歌っているときはその音楽を楽しめる雰囲気にしていくという意識を、演者側と観客側の双方が持つことが必要なのではないかと思います。
ちなみに、蛇足ではありますが、どうしても曲中に声援をするというコンサート(ライブ)の形態をとりたいという希望が強いのであれば、今のコンサートの形式とは別にそれ用の機会を設けることが一番の解決方法なのではないかと思います。


最後に、安倍なつみという歌手の一ファンとして、「なっちコンは音楽を楽しめるコンサートであって欲しい」。そう強く思う次第です。