Bunkamura20周年記念企画音楽劇「三文オペラ」(4/12)

ということで行ってきました。(←唐突)


(以下、ネタばれ)







といっても具体的なネタばれは何一つ書いていませんが(汗笑)

全体の感想(1) 〜「見たものそのまま」に対して〜

乞食、仲間の裏切り、性的な描写など、人間の欲望をテーマにしているということは何となく理解できましたが、そこから何が言いたいのかが今一つ見えてこなかった気がします。


今回は一階の後ろの席だったからなのかもしれませんが、ユニゾンや掛け合いなどの部分で歌の歌詞が聞き取りづらい部分があり、そこで主張したいことが伝わりづらかったという原因もあるかと思います。ただ、話の山が分かりづらく、最後の部分はその場面の意図するところがよく理解できないまま「えっ?」と思わされる、訳の分からない終わり方だったので、話の中にもう少し何らかの主張が表れてきても良かったのではないかと思います。


あと、終了直後、アンケートに「主題については何となく分かった気がしなくもない」と書いたのですが、後からパンフレットの宮本亜門さん(演出)×酒寄進一さん(翻訳)の対談を読んで、敢えて「分からない」という感想の書き方をしても良かったのかなと思いました(汗)

全体の感想(2) 〜ブレヒト作「三文オペラ」に対して〜

上で「『分からない』という感想の書き方をしても良かった」と書きましたが、対談で宮本さんが「『わかる・わからない』の即決だけで観るのは避けて欲しい」と言っているように、この演劇には分からないところから何かを考えさせるという部分があるようです。


そして、そもそも「この作品は『不可解』だ」(宮本さん)という性質を持っているので、あまり話を分かりやすくしてしまうことは、かえってこの作品の魅力を失わせることになるのかもしれません。
でも、私個人的には、ストーリーからその作品の主張(あるいは受け手に考えさせたいと意図する部分)が分かりやすい方が好みだ、と今回の作品を見て感じました。


そもそも文学には疎い私なので、こういった作品は性に合わないのかもしれません。

なっち推しとしての感想

今回のポリー役はこれまでに演じてきたものとは違った役で、歌についてもいろいろな曲調の歌を聴くことができました。具体的に何処と言われて答えられるほど詳しくは見られていないのですが(汗)、「安倍なつみ」という一人の表現者がまた一つ成長した姿を感じることができた、ということだけは間違いなく言うことができると思います。